Dogma and prejudice

媚中派も媚米派も同じ穴のムジナ
従属主義的思考から脱却すべし
(言っとくけど、「媚米」と「親米」は違うんだよ)

国際労組が都内でファンドセミナー

2007-06-10 | 構造改革
 国際的な労働組合団体が7日、都内で、ファンドの実態や買収に伴う組合活動への影響などに関するセミナーを開催し、買収防衛のため、労組の団結を訴えた・・・。

 国際労組の説明によると、ファンドによる買収の実態は、(1)借り入れで調達した買収資金を買収企業の負債として計上させ、利子も含め代わりに返済させる(2)買収企業に顧問料を要求する(3)特別配当の実施のため、借り入れを強要するという。

 実例として、米ブラックストーン・グループが買収した英社に4500万ドル(約54億4500万円)の顧問料を支払わせたほか、米ハンバガーチェーン大手のバーガーキングが買収ファンドに特別配当を行うため4億ドル(約484億円)の借り入れを行ったなどの事例を挙げた。

 「ファンドは買収企業を巨大なATM(現金自動預払機)と見立て空っぽになるまで引き出そうとする。人材育成や生産性向上を重視した投資が不可能になる」と批判しています。

 まさにこれが、買収先の企業の生き血を吸って肥え太る国際金融資本の非道ぶりの実態です。

 こういう実態に目をつぶって、外資を応援する人たちは、外資と結託して大もうけを企む国内ハゲタカかその関係者なのでしょう。あるいは、何も知らずに「外資導入=良いこと」と思い込んでいる気のいい愚か者なのかもしれません。

 ネオリベ論者は、ネオリベ批判論者を鎖国主義者と呼びますが、彼らのいう「国を開く」というのは、国際金融資本という「簒奪者」を日本に招き寄せて、日本社会を蹂躙させることなのです。


(参考)
国際労組が都内でファンドセミナー 買収対抗へ監視組織 労働協約に雇用継続条項

 投資ファンドによるM&A(企業の合併・買収)が活発化するなか、国際的な労働組合団体が7日、都内で、ファンドの実態や買収に伴う組合活動への影響などに関するセミナーを開催し、買収防衛のため、労組の団結を訴えた。

 主催したのは、サービス産業労組が加盟するユニオン・ネットワーク・インターナショナル(UNI、本部・スイス)と国際食品関連産業労働組合連合会(IUF、本部・同)の2つの国際労組。

 基調講演でUNIのフィリップ・ジェニングス書記長は、外資系を中心に投資ファンドによる日本企業の買収案件が増えていることを踏まえ、「ファンドの動きを監視、分析するためのタスクフォース(特別作業班)を設置するべきだ」と述べ、国内労組同士が手を取り合う必要性を訴えた。

 また、昨年以降、米コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)など巨大ファンドの日本上陸が相次いでおり、同書記長も「確実に日本を狙っている」と警告した。

 このほか、IUFプロジェクト・コーディネーターのヒダヤット・グリーンフィールド氏がファンドによる買収の実態を説明。(1)借り入れで調達した買収資金を買収企業の負債として計上させ、利子も含め代わりに返済させる(2)買収企業に顧問料を要求する(3)特別配当の実施のため、借り入れを強要する-などの問題点を指摘。

 米ブラックストーン・グループが買収した英社に4500万ドル(約54億4500万円)の顧問料を支払わせたほか、米ハンバガーチェーン大手のバーガーキングが買収ファンドに特別配当を行うため4億ドル(約484億円)の借り入れを行ったなどの事例を挙げた。

 さらに同氏は「ファンドは買収企業を巨大なATM(現金自動預払機)と見立て空っぽになるまで引き出そうとする。人材育成や生産性向上を重視した投資が不可能になる」と批判。また、「経営者ではないオーナーが労組と話す必要はないと主張し労組との対話には応じない」と述べ、組合活動にも重大な影響が及ぶと指摘した。

 さらに、同氏は「買収で、企業の所有権が変わっても、雇用保障と組合承認の継続を保証する条項をあらかじめ労働協約に設けるよう交渉する必要がある」などとし、労組としての防衛策導入の重要性を訴えた。

最終更新:6月8日8時33分
フジサンケイ ビジネスアイ



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4 コメント

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開国主義者を叩きつぶすには (ろろ)
2007-06-10 13:07:44
  こういう連中が前提としている「公理」をうち砕かなくてはなりません。すなわち、

「日本は資源が乏しい加工貿易国である」

  よって、

「相互依存、市場開放を認めなければ孤立を招く」

  という点です。

  これは、実は簡単に論破できます。「日本経済の貿易依存率は10%しかない」からです。だから、内需を維持拡大する政策を採らなければならず、そのためには所得拡大が必要である。これでおしまいでしょう。
  「資源が入ってこなくなるのでは」という批判に対しては、現在日本に経済侵略をしかけているアメリカ、中国との間には戦略資源の依存関係がない(中国から石炭を輸入してるくらいだが、それでも相手国としては2位)ので、規制対象にすることに問題はありません。
  なにより、困るのは資源輸出国の方です。現に日本がいくら調査捕鯨を続けても、狂信的反捕鯨国であるオーストラリアは対日経済制裁をしようとはしません。そんなことをしたらオーストラリアドルが暴落するのは目に見えているからです。
  しかし、実際は、このへんを誤解して、売国の意図抜きに、グローバリゼーションを肯定している人があまりにも多い気がします。それが、少し知識をつけていたりするとなお厄介です。

  構造改革を冷静に批判しているブログで、この辺に的を絞ったキャンペーンを展開したら面白いでしょうね。自分ももう少し知恵が付いてきたら頑張ってみたいです。
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Re:開国主義者を叩きつぶすには (上田真司)
2007-06-11 01:10:19
ろろさん、コメントありがとうございます。

>こういう連中が前提としている「公理」をうち砕かなくてはなりません。すなわち、
「日本は資源が乏しい加工貿易国である」
  よって、
「相互依存、市場開放を認めなければ孤立を招く」
  という点です。
>これは、実は簡単に論破できます。「日本経済の貿易依存率は10%しかない」からです。だから、内需を維持拡大する政策を採らなければならず、そのためには所得拡大が必要である。これでおしまいでしょう。

ネオリベ論者は、輸出絶対主義者でもあります。
「日本はがんばって輸出を増やさないと駄目だ。輸出ができなくなれば、食料品を輸入できなくなって、国民が餓死する」というような極論を述べている人がいましたが、日本人名義の資金が世界中に500兆円以上も出回っていることをその人は知らないようです。

日本政府は確かに大きな債務を抱えていますが、日本国自身は、世界最大の債権国であるということを彼らはわかっていないようです。
首相自ら、「国際競争力の向上」などという見当違いのスローガンを掲げているし、その間違いを誰も正そうとしないのだから、国民が間違ったイメージを持つのも当然かもしれませんが。

国際収支の面から言えば、輸出を10年間停止しても、「食料品を輸入できなくなって、国民が餓死する」なんていうことは起こりません。

それにもかかわらず、「輸出を増やさないと大変なことになる」という危機感から、「国際競争力を向上させないといけない」、「経費をもっと削るべきだ」、「リストラをもっと推進しろ」などと、「輸出のために国民がすべてを我慢しなければいけない」という「欲しがりません、勝つまでは」的な発想をするネオリベ論者が多いです。すべては間違いです。

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お返事ありがとうございます (ろろ)
2007-06-11 11:32:57
>「日本はがんばって輸出を増やさないと駄目だ。
>輸出ができなくなれば、食料品を輸入できなく
>なって、国民が餓死する」というような極論

  いや、これ教員の発言や入試問題でも似たようなメッセージが出ているんですよ。
  まあ、これら教育業界の場合は、日本国憲法に端を発する国際協調(対外一方的譲歩)主義という麻薬で頭がラリっているだけなのでしょうが、もとを辿ればネオリベラルと同様、「グローバリズム」や「大アジア主義」を補強する結果になっています。

  きっと、日本を自分たちの土俵に乗せたくてたまらない勢力がいるのでしょう。もちろん、その筆頭は「アメリカ合衆国」です。これは、日露戦争以降ずっと変わっていません。

>「欲しがりません、勝つまでは」的な発想を
>するネオリベ論者が多い

  痛みに耐えろ、なんてのが典型ですね。端的なメッセージとファナティシズムで国民を煽り、メディアがこれに加担して悪質な情報操作を行う。小泉時代と戦前の暗い時代は、似通っている面が少なくありません。
  安倍はそこまで言い切る度胸がなく、八方美人なのでどんどんボロを出してくれています。かといってもう一度カイカク中毒者を起用しても、賞味期限切れですし、麻生氏は操り人形になるには独自の考えを持ちすぎています。谷垣や丹羽では役不足でしょう。
  売国側も、人材がいないんですね。下手をすると、政界再編があるかもしれません。
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Re:お返事ありがとうございます。 (上田真司)
2007-06-12 07:32:05
ろろさん、コメントどうも。

>まあ、これら教育業界の場合は、日本国憲法に端を発する国際協調(対外一方的譲歩)主義という麻薬で頭がラリっているだけなのでしょうが、もとを辿ればネオリベラルと同様、「グローバリズム」や「大アジア主義」を補強する結果になっています。

国際協調(対外一方的譲歩)主義ですか、なるほど。
媚中派は、「アジアから孤立する」という理屈で、「対中関係における一方的譲歩」を主張し、媚米派は、「世界から、孤立する」という理屈で、「対米関係における一方的譲歩」を主張しています。どちらも、協調という名目で一方的譲歩を説いているという点では同じですね。

>端的なメッセージとファナティシズムで国民を煽り、メディアがこれに加担して悪質な情報操作を行う。小泉時代と戦前の暗い時代は、似通っている面が少なくありません。

小泉時代のマスコミと政府の蜜月ぶりは異常でした。普段は、マスコミを、「マスゴミ」と揶揄している連中が、その政権擁護ぶりにおかしいと気づかなかった点で、やはり彼らは愚かだったのです。

彼らは、自分たちが絶賛している小泉純一郎を、マスコミが擁護してもそれは当然だと判断しました。小泉批判記事に対して、「印象操作」だの「でっち上げ」だのと批判して耳を貸さないのとは対照的です。

彼らのメディアリテラシーというのは、「聞きたいことだけを聞き、聞きたくないことは聞かない」ということでしかなかったようです。

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